イギリスで50年の社歴のあるLCCが破綻した。
破綻したモナーク航空はチャーター便の会社からLCCに業態変換した航空会社
すごく大変、イギリス航空史上最大の倒産!
などと言う見出しのニュースがあふれている。
イギリス政府が代わりの飛行機を用意するとも書いてあった。
そんなバカな!日本のニュースサイトの誤訳だと思った。
何故なら、LCCが破綻しても振り替え輸送が無いのは当たり前。
大手航空会社はアクシデントに備えて、あるいは利用者の利便性を上げるために金と手間をかけてアライアンスを組んでいる。
それなのにLCC破綻の際は政府が救済するというのは不公平だ。
それに費用もかかる。
政府が代わりの飛行機をチャーターするなんてありえない。
そう思って英語のニュースを検索すると、確かにイギリス政府が代わりの飛行機を用意すると書いてあった。
10月16日以前の便はeasy.jetとカタール航空が輸送を引き受ける。
10月16日以降は利用者が自前で代わりのフライトを手配する。
ちなみにヨーロッパの航空運賃は安い。
バルセロナからロンドンへのフライト料金
フラッグシップのブリティッシュエアーの当日予約でも8,610円
フラッグシップのイベリア航空で翌日予約でも5,082円
LCCのライアンエアーの2週間後の便なら1,325円
ランチかお茶代で航空券は買える。
この費用が出せない人が旅行をしているはずが無い。
しかし、政府がチャーターした便はもっと割高になるはず
余計な費用が掛かる、そしてそれを負担するのはイギリス国民(数%の国民以外はLCCなんて利用しない)
何故、こんな無駄で効率の悪いことをするのか?
ちなみにLCCに乗るのは旅なれた人じゃないと無理。
ツアーでしか旅行できないてるみクラブの客とは客層が全く違う。
予め発券してプリントアウトする。最大手ライアンエアはプリントしないだけで60ユーロの罰金。
搭乗手続きを規定時間までに終わらす。
機内持ち込み荷物の制限を守る。
これらをキッチリクリアしないと搭乗できない。
そして当日欠航とか普通にある。
安い代わりに、面倒で不安定なサービスに対応できる人しか利用しない。
つまり利用者にとって今回のモナーク破綻はたいしたことじゃない。
そこで間違えた対応と言うより誰かのメリットがある対応なのだろうと考えた。
きっとeasyジェットが考えたプランなのではないだろうか。
LCCの続けざまの破綻によるLCCのイメージダウンを恐れたeasyジェットが、かねてより計画していたプランBを発動させてマンマと政府の協力を取り付けた。
easyジェットのメリット
LCCのイメージダウンを防げる。
モナークの従業員と機体と路線と空港ロットと顧客を入手できる。
救済に賛成した下院議員のメリット
選挙対策。票が集まる。11万人の一部にアピールするだけでも票が集まると読んだ。
ロビー活動による利権のゲット
救済に賛成した上院議員(貴族)のメリット
人助けの案に反対すると外野がうるさし、こんな些事はどうでも良い。
ロビー活動による利権のゲット
本来のルールでは航空会社は破綻時の振り替えは自分で用意する。
それには、コストがかかり運賃に反映している。
しかし、今回は何らかの思惑で政府が救済することになった。
ルールとは消費者保護のためとか色んな大義名分がある。
でも実際の運営では関わった人たちの利害関係のみによって運営される。
本来の趣旨とか気にする人はいない。(少なくとも当事者になったときは)
アマゾンのガイドラインも本来は購入者や販売者の保護のためにある。
しかし、実際の運営では関わった人たちの利害関係のみによって運営される。
例えば、面倒な入庫数の食い違いとか
システムバグが原因の在庫の不具合。
問題は解決しないと、担当者にマイナスになる。
しかし、問題をすり替えて販売者のルール違反を見つけてアカウント削除してしまえばカンタンに解決。
問題を解決できないマイナスではなく、不良販売者の排除でプラスの評価になる。
このような考えをすると、アマゾンとの正しい接し方がわかる。
そして皮肉れた考えのようだが、これは真実。
もちろん、こんな運営をしていますよとアマゾンが認めることはない。